外国人労働者は社会保険に加入させなくてもよいのか

労働保険とは

労働保険とは、労働者災害補償保険(一般に「労災保険」といいます。)と雇用保険とを総称した言葉であり、保険給付は両保険制度で別個に行われていますが、原則的に、一体のものとして取り扱われています。

労働保険は、農林水産の事業の一部を除き、労働者を一人でも雇っていれば、その事業主は加入手続を行い、労働保険料を納付しなければならないことになっています。

労働保険についても、外国人労働者の場合も日本人労働者の場合も原則として同じです。

労災保険と雇用保険について、それぞれ見ていきましょう。

労災保険とは

労災保険とは、労働者が業務上の事由または通勤によって負傷したり、病気に見舞われたり、あるいは不幸にも死亡された場合に、被災労働者や遺族を保護するために必要な保険給付を行うものです。

また、労働者の社会復帰の促進など、労働者の福祉の増進を図るための事業も行っています。

国籍および在留資格の有無を問わず、労働者であればすべての者に適用され、不法滞在の場合でも適用があります。

前述のとおり、外国人労働者の場合も日本人労働者の場合と原則として同じです。技能実習生は労働者であり、労災保険が適用されますが、労働者性が認められない法人の代表者や役員、研修生には労災保険は適用されません(ただ、実態が労働であると判断された場合は、労災保険が適用される可能性があります。)。

雇用保険とは

雇用保険とは、労働者が失業した場合および労働者について雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に、労働者の生活および雇用の安定を図るとともに、再就職を促進するための必要な給付を行うものです。

また、失業の予防、労働者の能力開発および向上その他労働者の福祉の増進を図るための事業も行っています。

正社員に限らず、パートやアルバイトでも対象になることがありますが、次の者には適用されません(雇用保険法6条)。

①1週間の所定労働時間が20時間未満である者

②同一の事業主の適用事業に継続して31日以上雇用されることが見込まれない者

③季節的に雇用される者であって、4箇月以内の期間を定めて雇用される者

④季節的に雇用される者であって、1週間の所定労働時間が30時間未満である者

⑤昼間学生

前述のとおり、外国人労働者の場合も日本人労働者の場合と原則として同じですが、昼間に日本語学校に通う留学生など、雇用保険が適用されないケースも出てくるでしょう。