ある外国人労働者と「○○ユニオン」という団体の人達が数名、会社に来て、「労働組合加入通知書」と「団体交渉申入書」をもって、後日団体交渉を行うことを要求しました場合、これに応じなければならないのでしょうか?

外国人労働者の団体交渉については、誠実に応じ、交渉を行う必要があります。

ユニオンとは

ユニオンとは、一定の地域や隣接業種などの労働者で組織される個人でも加入できる労働組合のことをいいます。合同労組、コミュニティ・ユニオンなどとも呼ばれています。

大企業の場合は、企業ごとに企業別組合があることが多いのですが、中小企業の場合には、このような組合が少なく、個人でも加盟できる外部のユニオンに加入することがよくあります。

団大交渉とは

団体交渉とは、労働組合と使用者が、労働条件の維持改善等に関して交渉を行うことをいいます。

労働組合からの団体交渉の要求に正当な理由なく拒否することは、不当労働行為として禁止されおり、法律違反となります(労組法7条2号)。

また、団体交渉に応じるだけでは足りず、使用者が労働者の団体交渉権を尊重して誠意をもって団体交渉に当たったとはいえない場合も、不誠実団交であるとして団交拒否の不当労働行為となりえます。

会社としてユニオンの要求に応じられない場合

もっとも、ユニオンの要求をすべて鵜呑みにしなければならないわけではありません。

会社として、ユニオンの要求に応じられない場合には、応じられない理由の裏付けとなる具体的な資料や論拠を示し、労働組合に納得してもらう努力を行った上であれば、要求を拒否してもかまいません。

外国人労働者と労働組合

近年、多くの外国人労働者が労働組合に加入しています。

例えば、ラーメン店「日高屋」を運営する株式会社ハイデイ日高では、2018年春に労働組合が結成され、組合員数約9000人に対し、外国人労働者の数は実に3000人弱にも上ります。

また、日本経済新聞が主要な小売り・サービス企業22社に聞き取り調査を行ったところ、うち18社でパート・アルバイトの外国人労働者の労働組合加入が認められ、正社員であれば全社が労働組合への加入を認めています。

外国人労働者が加入するのは、企業別組合だけではありません。
企業の外部で組織される合同労働組合(ユニオン)にも、多くの外国人労働者が加入しており、最近では、特に外国人労働者のために活動することを目的として掲げるユニオンや、外国人留学生が中心となり設立されたユニオンもあります。

外国人労働者の労働組合への加入は、益々増加していくことが予想されるため、外国人労働者を雇用する使用者側も、それに備えておく必要があります。